陳琴さんの吟誦『木瓜』

陳琴女士的吟誦《木瓜》

中国伝承吟誦の例

tóu wǒ yǐ mù guā ,bào zhī yǐ qióng jū 。
投 我 以 木 瓜, 报 之 以 琼 琚。

fěi bào yě ,yǒng yǐ wéi hǎo yě !
匪 报 也, 永  以 为 好 也!

tóu wǒ yǐ mù táo ,bào zhī yǐ qióng yáo 。
投 我 以 木 桃, 报 之 以 琼  瑶。

fěi bào yě ,yǒng yǐ wéi hǎo yě !
匪 报 也, 永  以 为 好 也!

tóu wǒ yǐ mù lǐ ,bào zhī yǐ qióng jiǔ 。
投 我 以 木 李, 报 之 以 琼  玖。

fěi bào yě ,yǒng yǐ wéi hǎo yě !
匪 报 也, 永  以 为 好 也!

fěi bào yě ,yǒng yǐ wéi hǎo yě !
匪 报 也, 永  以 为 好 也!

『木瓜』(詩経・国風衛風)(日中バイリンガル詩吟 第47作)

《木瓜》(詩經・國風衛風)(中日雙語吟誦第47作)

『木瓜』(詩経・国風衛風)(日中バイリンガル詩吟 第47作)

 歌垣の歌としている。日本でも、高橋虫麻呂の筑波山の歌垣を詠んだ(説明した)長歌(万葉集)が有名である。

 白川静博士は、古代歌謡として、万葉集と詩経を研究された。古代歌謡は、魂振り・魂鎮めの呪歌であったとしている。

 「歌う」は、日本語では「打つ」「訴う」と関係があり、神に「訴ふ」ことであり、後には美しいリズムが神を楽しませ、その願いが成就されると信ずるようになったとしている。また、漢字「歌」については、『説文解字』も説明できなかった「歌」の構成要素である「可」の中の「口」が、口ではなく神への祈りの言葉を入れる器「サイ」であるとする白川静博士の発見は有名だが、歌謡が神にはたらきかけ神に祈る言葉に起源していることが理解できる。

  作為歌垣的歌。在日本,萬葉集的高橋蟲麻呂介紹築波山歌垣的長歌也很有名。


 白川靜博士作為古代歌謠,研究了萬葉集和詩經。古歌謠被認為是振魂、鎮定靈魂的咒語。

  「うたう」在日語中與「うつ(打)」、「うったえる(訴)」有關,是向神“訴”,後來人們相信美麗的節奏會讓神快樂,願望就會實現。另外,關於漢字“歌”,白川靜博士的發現是連“說文解字”都無法說明的“歌”的構成要素“可”中的“口”,不是口而是放入對神祈禱的語言的容器“さい”,雖然很有名,但可以理解歌謠起源於對神起作用向神祈禱的語言。

 既に紹介した、『關雎』では荇菜を、『葛覃』では葛を、『巻耳』ではみみ菜ぐさを、『漢廣』では楚(いばら)を、『蒹葭』では蒹葭(あし草)を歌っている。これらの草は、歌とともに贈られて、魂振りとして思い人の不祥を祓ったり、願いを予祝したりした。万葉集では、香草をかざしにせよと贈った歌などが歌垣歌であったと白川博士は紹介している。『詩経』では、この『木瓜』や『摽有梅』(召南)のように、果実が魂振りに用いられることもあり、女性が思い人に果物を投げる。投げられた男性は、その行為を受けるしるしとして、身におびている玉を投げ返し、両者の交情成立とされた。中国の西南民族の間に、その俗が伝えられている。

  已經介紹過的《關雎》中唱蒹葭》中唱葛,《卷耳》中唱卷耳,《漢廣》中唱楚,《蒹葭》中唱蒹葭。這些草,與歌一起被贈送,作為魂振驅除人的不幸,預祝了願望。白川博士介紹說,在萬葉集中贈送香草的歌等是歌垣歌。在《詩經》中,也有像《木瓜》、《摽有梅》(召南)那樣,果實被用來振魂的,女性會向自己想的人扔水果。被丟出去的男性,作為接受那個行為的標誌,把身上帶著的玉扔回去,兩者的交情成立了。在中國的西南民族之間,流傳著其俗。

 旋律は、小学校特級教師の陳琴老師による吟誦から聴き取り、五線譜にさせていただいた。
 訳詞は、初めての試みとして、文語訳の目加田誠訳と口語訳の白川静訳を両方採用させていただいた。お二人は、吟誦家の陳琴さんや楊芬さんの吟誦を聞いたのでもなく、詩経の原文から、彼女たちの吟誦に当てはまる訳詞を作られていた。訳詞段階で両博士が、古代人のリズムと旋律を感じ取っていたのかと驚異を感じる。両博士が、詩経を長く深く研究され、古代歌謡としての訳詞に力を入れてこられた証左ではないかと思われる。
 訳詞の採用状況については、このYoutubeチャンネルの再生リスト『日中バイリンガル詩吟』のまとめサイトである、『日中2か国語詩吟』(fukuijin.net)の方で、『詩経』から採り上げた全詩について説明しているので、御覧いただきたい。
 歌詞内容は男性側からの言葉だが、歌垣で踊りながらみんなで歌ったであろうとして、男女のVocaloidに歌ってもらった。

  旋律是從小學特級教師陳琴老師的吟誦中聽來的,讓我做了五線譜。
  翻譯詞,作為第一次嘗試,同時採用了文語翻譯的目加田誠譯和口語翻譯的白川靜譯。兩人並沒有聽陳琴女士和揚芬女士的吟誦,而是從詩經的原文中,製作了符合她們吟誦的譯詞。在譯詞階段,兩位博士是否感受到了古代人的節奏和旋律,令人驚訝。筆者認為這兩位博士是長期深入研究詩經,致力於古代歌謠的譯詞的證據。


  關於翻譯詞的採用狀況,在這個Youtube頻道的再生名單『日中雙語詩吟』的總結網站,『日中2國語詩吟』(fukuijin.net),關於從『詩經』采了的全詩說明,請看。

  歌詞內容是男性方面的話,不過,在歌垣一邊跳舞一邊大家唱了,請男女的虛擬歌手唱了。