日中バイリンガル詩吟 第36作『牽牛花』(113番25歳作)橋本左内

中日雙語吟誦 第36作《牽牛花(113番25歳作)》橋本左内

 詩経については一旦お休みをいただきます。伝承吟誦は、まだかなり入手していますので、今後も続けていく予定です。第35作の『漢廣』は、白川静博士の「遊」の字の解釈により、非常にわかりやすいものになったと考えますし、「女神の神嫁ぎ」「御神木」「御神渡」などの自分なりの解釈による語句を補うこともでき、さらには、Vocaloid6とロックの伴奏によって、非常によくできた吟誦になったと自負しています。是非、お聞きください。

  關於詩經請暫時休息。 因為傳承吟誦還得到了很多,所以今後也會繼續下去。 第35作《漢廣》,根據白川靜博士對“遊”字的解釋,認為是非常容易理解的,也可以通過“女神的神嫁”、“禦神木”、“禦神渡”等自己的解釋來補充語句,而且,通過Vocaloid6和搖滾的伴奏我自負這是一次非常好的吟誦。 請一定試聽。

 さて、このところ、漢詩づくりのグループに入れさせていただき、様々な刺激をいただきました。その中から、まず、郷土の偉人、幕末の福井藩士、橋本左内の漢詩をとりあげました。福井では、彼が15歳のとき著した『啓発録』にちなんで中学2年生で元服式を行っています。

  最近,我加入了漢詩製作的小組,得到了各種各樣的刺激。 其中,首先列舉了鄉土偉人、幕末的福井藩士、橋本左內的詩。 在福井,根據他15歲時所著的《啟發錄》,國中2年級學生舉行了元服儀式。

 第36作は、前川幸雄氏による『橋本左内の漢詩』の第3冊目サブタイトル『花に寄せる思い』から『牽牛花』をとらせていただきました。安政の大獄により獄死した左内を最も悼んだ西郷隆盛が終生携帯していた革文庫に、同志として奔走していた時代の左内の手紙を持ち歩いていたことは、とても有名です。左内が残した漢詩は450首あるそうですが、獄舎に入り亡くなるまでの25歳26歳にそれぞれ75首、280首と多くを占めています。左内は、牽牛花つまりアサガオの花が好きだったのではないかとされています。3首残っているうちの25歳の作にメロディーをつけて吟じてみました。吟誦は、Vocaloid6Akitoにしてもらっています。

  第36部作品是前川幸雄的《橋本左內的漢詩》的第3册副標題《對花的思念》中的《牽牛花》。 在最悼念因安政大獄而被獄死的左內的西鄉隆盛一生攜帶的皮革文庫裏,隨身攜帶著作為同志奔走時代的左內的信,非常有名。 據說左內留下的詩有450首,但在進入監獄去世之前的25歲26歲分別有75首、280首,占多數。 左內是不是喜歡牽牛花。 我給剩下3首的25歲的作品配上旋律吟唱了一下。 吟誦是Vocaloid6Akito。

花落ち花開く 晨復た晨
花開き花落つ 幾経旬
自ら知る開落 天意に関るを
世上 何の花か汝の春に勝らん

花(カ)落(ラク)花(カ)開(カイ)晨(シン)復(フク)晨(シン)
花(カ)開(カイ)花(カ)落(ラク)幾(キ)經(ケイ)旬(ジュン)
自(ジ)知(チ)開(カイ)落(ラク)關(カン)天(テン)意(イ)
世(セ)上(ジョウ)何(カ)花(カ)勝(ショウ)汝(ジョ)春(シュン)

Huā luòk huā kāi chén fùk chén
花 落 花 开 晨 复 晨
Huā kāi  huā luòk jǐ  jīng xún
花 开 花 落 几 经 旬
Zì zhī  kāi luòk guān tiān yì
自 知 开 落 关 天 意
Shì shàng hé huā shèng rǔ chūn
世 上 何 花 胜 汝 春