華鉾さんの吟誦
Lǐ Bó chéng zhōu jiāng yù xíng , hū wén àn shàng tà gē shēng 。
李 白 乘 舟 将 欲 行,忽 闻 岸 上 踏 歌 声。
táo huā tán shuǐ shēn qiān chǐ ,bù jí wāng lún sòng wǒ qíng 。
桃 花 潭 水 深 千 尺,不 及 汪 伦 送 我 情。
『汪倫に贈る』李白(日中バイリンガル詩吟 第49作)
《贈汪倫》李白(中日雙語吟誦第49作)
大学時代に中国語を教えていただいた卞民岩先生が歌ってくださった杜甫の『春望』以来、探し続けていた本格的な吟誦に出会えたのが、この華鉾さんによる吟誦でした。御老人方から伝承吟誦の掘り起こしがなされていったのでしょう。方言や音程の不確かさのために、採譜できないものが多かったなかで、華鉾さんの吟誦は、非常に聞き取りやすく、旋律も素敵なものでした。第3作として発表しましたが、その後、私としても吟誦への理解が深まり、その成果をボーカロイドに歌ってもらうなど、表現が広がってきたことで過去の作品を再制作したいと思っていたところでもありました。
自從大學時代教我中文的卞民岩老師唱的杜甫的《春望》以來,我遇到了一直在尋找的真正的吟誦,這是華鋒先生的吟誦。是從老人那裡挖掘出了傳承吟誦的吧。由於方言和音程的不穩定,在很多不能譜的東西中,華鋒先生的吟誦非常容易聽懂,旋律也很棒。作為第3作品發表了,不過,此後,作為我對吟詠的理解也加深,請VOCALOID唱那個成果等,表現擴大了的事也想再製作過去的作品。
そこに最近になって、中国の動画サイトbilibiliで、「中華吟誦学会副会長、河南省吟誦学会長、河南大学教授、非物質文化遺産(無形文化財)“吟誦”伝承者 華鉾さん病気のため薬石の効なく、2022年1月23日20点45分開封でお亡くなりになりました。享年75歳」と、彼の吟誦が投稿され、吟誦における人間国宝みたいな方であり、吟誦などを学問的研究されている方であったことを初めて知りました。早速、音声データも添付された著書を3冊、中国から入手することができ、今後の取組材料も増えました。
最近,在中國的視頻網站bilibili上,被投稿了“中華吟誦學會副會長、河南省吟誦學會會長、河南大學教授、非物質文化遺產”吟誦“傳承者華鋒先生因病藥石無效,於2022年1月23日20點45分在開封去世。享年75歲”,他是吟誦中的國寶,開始了對吟誦等進行學術研究的人。很快,從中國得到了3本附有光盤的著作,今後的搭配資料也新增了。
編曲は、汪倫たちが李白を足音も加えたダンスと歌で見送った雰囲気を出すように努めたものを再利用しました。足首や手首に鈴などもつけて歌っていたように感じています。入声の使い方も巧みで、旋律自体がリズミカルなものになっています。漢字音2音の後ろが歴史的仮名遣いで「フ・ク・ツ・チ・キ(P音、K音、T音)」であれば入声字であるわけですが、常用漢字で365字しかない入声字でも50字に満たないP音字が2文字を始めとしてK音字3文字T音字2文字と、他に例のないバランスよさで、七言絶句28字の中に7字も入声字が入っている珍しい構成が、このリズムを生んでいるように思われます。内容だけでなく、音にして、さらに節をつけて、素晴らしい詩であることがわかるように思います。
編曲重用了汪倫他們努力營造出用加上腳步聲的舞蹈和歌曲送別李白的氣氛。我感覺脚踝和手腕上還戴著鈴鐺等唱歌。入聲的使用方法也很巧妙,旋律本身就很有節奏。漢字音2音的後面的歷史假名,如果是“P音、K音、T音”的話就是入聲字,但是常用漢字中只有365字的入聲字也不到50字的P音字以2個字為首,K音字3字T音字2個字,和其他史無前例的平衡,七言絕句28字中有7字入聲字的罕見構成,產生了這個節奏。 我想不僅是內容,而是聲音,再加上小節,就會明白這是一首很棒的詩。
【参考】日本の詩吟
過去の作品
第3作『汪倫に贈る』(華鉾 調)
用中文吟誦和訓讀說唱的《贈汪倫》
シリーズ3作目となりました。かなりの難題に挑みましたが、やりがいがあったし、なかなか歌っていても気持ちがよかったです。訓読も同じ流れの中に、はまってくれているので、このシリーズ、いくつ出来上がるか楽しみになってきました。
這是該系列的第三首。雖然挑戰了相當大的難題,但是有做的價值,唱著歌心情舒暢。訓讀說唱也在同樣的旋律中收錄了。我很期待這個系列會繼續幾首。
旋律として、ネットでも聞くことができるのですが、華鋒という方が伝統吟誦の発表会みたいなところで東北吟誦調として披露しているのが気に入って、使わせていただきました。
旋律是華鋒先生在傳統吟誦的發表會之類的地方作為東北吟誦調來表演的。
李白の発音も今では聞くことができませんが、40年以上前の大学時代に卞民岩先生にお習いした「LiBo」を使っていました。ただ難題としては、民謡などでも間の手を入れたりする関係でしょうが、変拍子を克服しなければなりませんでした。コンピューターミュージックで初めての挑戦となりました。
李白的發音現在也聽不到了,40多年前的大學時代,華鋒先生用了我們向卞民岩老師學的“LiBo”。只是,作為難題,民歌等也有間歇性的關係,必須克服复拍子。這是我在電腦音樂上的第一次挑戰。
変拍子の独特のリズムによって、李白を送る汪倫たちがステップ音をたてて踊り歌う感じが出てるかななんて思いました。
根據复拍子的獨特節奏,可以想像到送李白的汪倫他們跳著舞唱歌的樣子。
画像は桃花潭文化発展有限会社のWeibo(微博)から利用させていただきました。
圖片來源於桃花潭文化發展有限公司的微博。