『岳陽楼に登る』杜甫(日中バイリンガル吟唱 第52作)
日中バイリンガル吟唱をやっているのも、四十数年前大学生時代の中国語の先生、卞民岩先生吟唱の杜甫『春望』のおかげなのだが、李白が5作に比べ杜甫は3作と少なかった。七絶の作詩を始めたことや李絶杜律のためだろう。取り上げてきた吟唱家も、採譜しやすかったことから楊芬さんと陳琴さんのものが圧倒的に多かったが、比較的、初期に採り上げた華鋒さんについて、彼の著書を入手以来、彼のお父さんと吉川幸次郎氏との交流など興味深い事実が次々とわかってきたこともあり、今回は彼の吟誦による杜甫『岳陽楼に登る』に取り組んだ。洞庭湖と岳陽楼を詠んだ詩の中では、孟浩然『望洞庭湖贈張丞相』とともに双璧とされているし、59歳で亡くなった杜甫の晩年57歳の時の作品であることも興味深い。
日本語吟唱については、今回も訓読では気に入らなかったので訳詞とさせていただいた。乾坤については、太陽と月や宇宙と解する方がスケールが大きい。また、亡くなる際のエピソードとなっている舟や涕泗の鼻水を読み込めなかったことが残念な点だ。、
吟唱は、Vocaloid6のMatthewを起用した。
華鋒さんの吟誦


《登嶽陽樓》杜甫(中日雙語吟誦 第52作)
我之所以從事中日雙語吟誦,全因四十多年前大學時代的中文老師卞民岩先生吟誦的杜甫《春望》所賜。但與李白的5首相比,杜甫僅有3首,數量較少。這或許是因為我開始創作七絕詩,以及「李絕杜律」的緣故。在選取吟誦家方面,由於楊芬女士和陳琴女士的曲譜更易採錄,所以她們的作品占絕大多數。而較早接觸的華鋒先生,自從獲得他的著作後,陸續發現他父親與吉川幸次郎先生的交流等有趣事實,因此本次選擇了他的杜甫《登嶽陽樓》吟誦版本。這首詩與孟浩然的《望洞庭湖贈張丞相》並稱為歌詠洞庭湖與岳陽樓的雙璧,且是杜甫晚年57歲時的作品(他59歲去世),這點也頗有意思。
關於日語吟唱,這次我同樣不滿意訓讀方式,故採用了譯詞形式。「乾坤」若理解為太陽與月亮或宇宙,則意境更為宏大。遺憾的是未能解讀出與杜甫臨終軼事相關的「舟」和「涕泗」中的鼻涕之意。
吟唱部分使用了Vocaloid6的Matthew聲庫。